プリウスの情報サイトといえば燃費ドライブを極めたプリウスユーザーが集う「プリウスマニア」が有名ですが，達人の方々によってちょっと難しめの議論に発展することもしばしばです。私のような月に数回しかプリウスに乗ることのできない庶民はなかなかついていけません。
そこで「難しいテクニックを使わなくても燃費のいい走りをしたい！」というプリウス”ライト”ユーザーの方へ，簡単燃費ドライブテクを公開しようと思います。初心者が綴る初心者向けのテクニック集なので，燃費を極めた達人のみなさま方は素通りしてください…。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
・発進・加速はエンジンを使う
ハイブリッドカーだから発進・加速もモーターで！と思ってしまいがちですが，実は発進・加速はエンジンを用いたほうが燃費アップにつながります。１トンを越える重い車体を加速させるのはかなり電気を使うようで，あっという間にバッテリーがなくなります。モーターは使いどころが肝心です。
・回生ブレーキをフルに活用せよ
他の車とは違うハイブリッドカー独自のシステム，それが回生ブレーキです。ブレーキによって失われる車の運動エネルギーを発電機によって電気エネルギーに変換，バッテリーに蓄えることができます。プリウスの場合，軽いブレーキのときは回生ブレーキ，強めのブレーキでは回生＋油圧ブレーキになります。
油圧ブレーキは通常の車と同様のブレーキですので，失われた運動エネルギーは熱になって逃げてしまいます。せっかくガソリンを燃やして得たエネルギーを逃がしてしまうなんてもったいない！できるだけ電気エネルギーにして回収しましょう。ブレーキを踏んだときに，車から「キュゥゥーン（？）」（表現が難しい）と音がしたら回生ブレーキが働いている証拠。ブレーキは軽くやさしくが基本です。
が，事故や追突を避けるときは例外。「危ない！」と思ったら思いっきりブレーキペダルを踏み込みましょう。軽くやさしいブレーキで事故を起こしては本末転倒です。。。
・長めの車間距離
燃費を悪化させる一番の原因は急ブレーキです。「急」のつく運転は危険なばかりでなく，燃費も悪化させると言われていますが，ホントにその通り。先ほども書いたように軽くやさしいブレーキが一番です。
車間距離が短い場合，前の車が右左折のためにブレーキを踏むと，自分の車も前の車と同じぐらいまで速度を落とさなければなりません。しかし，一定の車間距離を保っておけば前の車の右左折による自分の車の減速はあまり必要ありません。再加速のためにエンジンを回さなくて良いので燃費アップにつながります。
・赤信号の発見は早めに
前方の信号が赤に変わりました。どうせ停止しないといけないのに，わざわざ加速や速度維持をする必要はありませんよね？前方の赤信号を確認したら即座にアクセルを戻し，ゆっくり減速していきましょう。ブレーキは早め早めを心がけるとグッド。速度があまりにも遅くなりすぎて後ろの車に迷惑がかかるようなら，軽くアクセルを踏んでモーターによる速度維持を行うと良いです。
歩行者用信号の点滅を参考にして，信号の変化を早めに察知することも重要です。通勤・通学でいつも使う道路なら信号が変化するタイミングもだいたいわかりますよね。
「赤に変わりそうなときはすぐにアクセルオフ」
これはプリウス燃費ドライブの基本です。
・制限速度を守る
車の速度が速くなればなるほど，車体が受ける空気抵抗は大きくなります。速い速度で進むためにはそれだけ多くのエネルギーが必要となるので，ガソリンの消費量も増えます。一般道路では制限速度，高速道路では８０キロから９０キロぐらいで走行するのがベストでしょう。プリウスの場合，だいたい９０キロを越えると燃費が著しく低下します。高速道路を走行するときは注意が必要です。
事故防止のためにも制限速度を守ることは大切ですが，制限速度で走っていると後続車に「さっさと走れ！」と思われることが多いです。なんで日本の社会はこんなにせっかちなのか…。こういうときは自分の判断で対処しましょう。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
簡単にできる燃費ドライブテクニックはざっとこんなものです。たったこれだけですが，おそらく２５ｋｍ／Ｌぐらいはだせるはずです。住んでいる地域，土地柄によりますが…。少なくとも南九州に住んでいるみなさんは大丈夫。プリウスにはかないませんが，これらのことを実行すれば通常のガソリン車でも燃費アップが狙えます。
初級編をマスターした方はプリウス燃費ドライブテクニック中級編 - 滑空に挑戦してみてください。
せっかく買ったハイブリッドカー。ちょっとでもガソリンを節約して，環境，そしておサイフにやさしい運転をしてみてはいかがでしょうか。